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図書館からお届け!今月のおすすめ本(2021年3月)

内澤旬子の島へんろの記

内澤 旬子(著)/光文社

小豆島在住の著者が、小豆島八十八カ所を歩きへんろした2年間の巡礼記です。島特有の迷路のような道に迷い、集落をさまよい、雑草をかき分け、野山をひたすら歩きます。著者が迷っているのは、道なのか、人生なのか。結願を迎えた時に、著者の脳裏に浮かんだものは達成感でも高揚感でもありませんでした。悩み迷いつつも「祈る」ことで無心になれる。現実を受け入れ、手放すことで見えるものがあると語りかけます。多様な絶景と、他に類を見ない岩窟系寺院群。歩きへんろを通して発見した小豆島の魅力がつまった本です。

ねこは るすばん

町田 尚子(作)/ほるぷ出版

人間が出掛けた後のねこって何をしているんだろう?と、思ったことはありませんか。この絵本は、その答えを教えてくれます。本を開けば、そこにはあなたの知らないねこの世界が待っていますよ。ねこって意外と、おじさん趣味だったりもします。主人の留守中に何をしていても、帰ってくれば出迎えてくれる、ねこの表情にコロッとだまされる、ねこの可愛さは最強です。
あなたのねこは大丈夫ですか?ねこ好き必読の絵本です。

将棋ボーイズ

小山田 桐子(著)/双葉社

岩手県の県立高校将棋部が巻き起こす快進撃、実話に基づいた小説です。主人公の一人は、自分の名前が好きになれない「歩」。将棋でいうなら、一番弱い駒である「歩」に自分を重ねて何をするにも自信が持てない高校生。もう一人の主人公は「歩」の同級生で将棋では天才的な才能を持つ「倉持」。二人の将棋部での成長と、周りのユニークな部員たち。なにより、「歩」のちょっぴりへたれなところはティーンズ世代の皆さんも共感できると思います。