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図書館からお届け!今月のおすすめ本(2023年5月)

香川にモスクができるまで 在日ムスリム奮闘記

岡内大三(著)/晶文社

2019年、香川県には約800人のインドネシア系ムスリム(イスラム教徒) 人が生活していましたが、信仰のために必要なモスク(礼拝堂)はありませんでした。本書は、挫折と差別を乗り越えて、モスク建設に2 年間奮闘した、インドネシア人のフィカルさん達の記録です。地方都市で暮らす彼らの実情や願いから、多様性や異文化共生とは何かを考えさせられます。

ラブカは静かに弓を持つ

安壇美緒(著)/集英社

少年時代に通ったチェロ教室。その帰り道で起きた事件により、深海の悪夢に苛まれる主人公の橘は、著作権法侵害の証拠を掴むためにチェロ教室への潜入調査を命じられます。師や仲間との出会いによって、徐々に凍っていた心が溶けていく橘。組織の立場や師への親愛、裏切り、仲間との繋がりの中で、橘が出した答えとは。

ゆりかごになりたい、とヤナギは言った

ベッテ・ウェステラ(文)/ヘンリエッテ・ブーレンダンス(絵)/塩﨑香織(訳)化学同人

木と木がかわす会話に耳を澄ませてみると…。ナラやブナなど10本の木たちが将来の夢について語り合います。それぞれの願いから人と木との関わりも見えてきます。「朽ちる」ことは繋がること。あたたかな木版画が優しくサークル・オブ・ライフを彩っています。巻末には登場した木たちについて解説ページもついています。