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特集
図書館からお届け!今月のおすすめ本(2023年12月)
週末の縄文人
週末縄文人 縄・文(著)/産業編集センター
“現代の道具を使わず、自然にあるものだけで文明を築くこと”を目的にアラサーサラリーマン二人組が、週末限定で縄文時代を生き抜いていくサバイバルエッセイです。火起こしに成功するまでに2 か月、土器が出来るまでには2 年かかります。縄文生活を経験していく中で、彼らの眠っていた本能が目覚め、感性が磨かれていく過程がリアルに表現されています。
ボクの故郷は戦場になった-樺太の戦争、そしてウクライナへ
重延 浩(著)/岩波ジュニア新書
ある日突然、平凡な日常が終わりを告げ、戦争が始まる。1945 年、南樺太で生まれ育った著者が3 歳の時にソ連軍が侵攻を開始しました。札幌に引き上げるまでの3 年間で経験した悲惨な戦争体験が、現在のウクライナの姿に重なります。戦争は多くの悲劇を生み、そこには勝者も敗者もない。平和の意味を考えるきっかけになる本です。
チリンのすず
やなせ たかし(作・絵)/フレーベル館
“アンパンマン”の作者、やなせたかしさんの没後10年を記念して復刻出版された絵本です。初版から45年経ちましたが、この本の問いかけるメッセージは色あせることはありません。母を理不尽に亡くしたひつじが、選んだ道の先に待っていたものは…。この結末以外の選択肢は無かったのか、哀しくも深いお話です。